小網代の森からこんにちは
安達則子生活デザイン事務所
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ここ小網代の森に事務所を建てて早くも7年になりました。
by 1kosuzume1

家は家族・人を包む服のようなものと思っています。
自然素材の着心地の良いおしゃれな家をきめ細かく提案します。
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2012年 01月 25日
ガイアの家の調味料棚
収納の場所が取れないと嘆く前に、壁の中は実は大収納空間であることに気が付いていただきたい。
ここで私の良くやる収納方法をご紹介。
木造戸建ての柱の大きさは一般的に105mmでたいていその両側に12.5mmの石膏ボードが貼られる。とすれば 壁は105+12.5×2=130mmの厚みになる。この間仕切り壁の中は斜めに筋交が入っていることもあるがたいてい空洞である。
ここに奥行14㎝の収納棚を埋め込んでしまうのである。
文庫本の幅が11㎝、漫画本の幅が13㎝だからこれらの本が壁ぎっしり入ることになる。CDの幅が14㎝、これもぴったり入る。

昨年は横浜のリフォームで筋交の入っていない壁の柱の間に床から天井までの本箱を幾つも入れて段ボール何個分かの膨大な漫画本の収納場所が出来た。
洗面所ならば買い置きの各種のシャンプー、リンス、洗剤はたっぷりと入る。
トイレットペーパーの直径は11㎝。だからトイレの中ならば床から天井までトイレットペーパーぎっしりの収納棚が作れる。見た目がうるさければ白い扉を付ければよいし、すっきりとするが、鏡扉にすれば視覚的にさらに明るさと広さを作り出すトリックになる。(ただしトイレの中に鏡扉を付けるのは慎重に)
アイデア次第で泥棒には絶対に分からない、造った人と施主しか分からないカラクリ貴重品収納場所もできるし 家人に内緒の秘密の日記やへそくりもここに隠す事ができる。

写真は私のキッチンの調味料入れである。真っ白いタイルに杉の箱を入れ込んだ。
収納するならすっきりとおしゃれに、絵になるようにしたい。
爽やか度抜群の調味料棚れが出来た。
今まで使っていたプラスチックの調味料入れを入れたらチープな感じになってキラリと透明感のあるガラスの砂糖と塩入れに替えた。
この調味料棚は私の好きなキッチンのお気に入りの絵になっている。
# by 1kosuzume1 | 2012-01-25 14:25 | 素敵な空間 | Trackback | Comments(0)

2012年 01月 24日
暖かな家
我が家をリフォームして一年になろうとしている。
以前の我が家と、リフォーム後の我が家と何が違うか?
この度の大寒波で身にしみて分かったのはその圧倒的な暖かさである。
窓をペアガラスのサッシにした。既存の壁に9mmの石膏ボードを張った上に5mmの土を塗った。そして既存の床の上に15mmの杉板を張ったのである。
外気温2度。しかし暖房をつける前の朝の5時半の室内は14度だった。

今日は雪が降っている。
このような日の朝は忍び足でベッドから降りて一階のリビングに入る。
石油ファンヒーターを点けて縮こまってストーブにへばりついて 五分後ようやく行動開始となっていた。昨年までは。
ところが今朝はリビングのドアを開けるとフワッと暖かいのである。
火の気もないのにこの暖かさは驚異的であり、第一足の裏が暖かい。
今までの合板フローリングは刺すような痛い冷たさがあったが無塗装の杉のフローリングは裸足で歩いても暖かいので私と夫はスリッパを履くのをやめた。

少しでも傷が付かないようにしっかりと塗装された木はとても冷たいものである。
人工的に科学的に手を加えれば加えるほど居心地が悪くなることは皮肉なものである。無垢の杉の床は自然の床暖房のようである。
            
            だから  
               ファンヒーターも必要なくなって 捨てた。
# by 1kosuzume1 | 2012-01-24 18:14 | 素敵な空間 | Trackback | Comments(0)

2012年 01月 23日
松明を掲げる人 ウメザワ君
大きな優しい熊をのっそりと後ろ足で立たせたら ウメザワさんのイメージと重なる。
ウメザワさん...いえ私にとってウメザワ君と言った方がぴったりくる。
だって彼が二十歳の時から知っているから。
彼のお父さんに塗装工事をお願いしていた。そのお父さんがクモ膜下出血で倒れたあとウメザワ君が若い社長になったのだのだった。その時、彼は二十歳を少し過ぎたばかりだった。

明るく太い大きな声で、目の奥はいつも笑っている明るさがあった。

私は彼の話を聞くのが好きだ。
彼の話はいつも私の心の中に明るい光を置いていく。
私は時々明るいその光を取り出して見つめる。
とっておきの彼のお話を一ついたしましょう。

俺の中学校の時の友達に引きこもりがいたんですよ。
働かないし、家から出てこないんです。
ところが俺たち仲間の一人が結婚することになって
おい、お前んとこにも招待状来てるだろ?っていうと 「来た」って。
お前 どうする?って聞いたら「お金が無いから行けない」って言うんです。
俺、なら俺んとこで結婚式に出る金貯めるまで来いよって引っ張って来たんですよ。
日給は本当に少なかったですよ、でも彼は結婚式に出席できるお金が出来た。
そんで俺たち皆で結婚式に行ったんです。
明るくウメザワさんは笑った。

その後、お前これからどうする?俺んとこに来る?って言ったら「行く」って。
それから そいつ俺んとこで今働いています。

素晴らしい結婚式だっただろう。
その話を聞いた時 私は少し涙が出た。
俺たち皆中卒なんです!と明るい社長と働くメンバーは彼のクラスメートの遊び仲間や幼馴染である。彼がそんなだから、メンバーは皆とても優しくて仕事は丁寧で誠実である。私は彼らと仕事をするのが大好きである。

人生をいつも明るく肯定する人 ウメザワ君。
人生に常に常に誠実であろうとする彼もまた松明を掲げる一人である。
# by 1kosuzume1 | 2012-01-23 12:48 | Trackback | Comments(0)

2012年 01月 20日
夢みる湯たんぽ
昨年のクリスマスに夫からプレゼントされたのは湯たんぽだった。
確かに 湯たんぽ、欲しいなと言ったことはあった。
でも、リボンのかかった包みを開いて 湯たんぽが出てきた時、その実用的なゆえの夢の無さに少しがっかりしたのだった。

ところが....この湯たんぽは毎晩私に素敵な夢を届けてくれる。

熱い湯を入れるとポニョポニョと柔らかく暖かな湯たんぽは命になる。
胸に抱いて眠れば 熊の子のようだった小さな息子になる。
胸に抱いて眠れば 痛いほど可愛かった娘になる。
あのころの息子や娘は実に 実に 小さく可愛かったのだ!
胸に抱いて目を閉じれば あの時飼いたかった子犬 あるいは子猫になる。
肩に当てれば キジバトのポッポちゃんが肩に止まる。
首の下に当てれば インディーン・ジョーンズの熱い腕枕。

今日の朝方に見た夢は 寒い道端で拾った白くて小さな文鳥と雀の雛を並べて湯たんぽで温めたことだった。何故か雀の大きさのフラミンゴもやってきて三羽一緒に仲よく温まっていた。

小網代の森に雪が降る。
しんしんと冷える夜。
さて今晩は どんな夢になってくれるだろう。
# by 1kosuzume1 | 2012-01-20 15:23 | 地球という星の上で | Trackback | Comments(0)

2012年 01月 19日
道種院は花の寺
             ついに 彼らがやって来た。
         私はこの日が来るのを本当に待っていた。

道種院の人達が 海を越えて新井城にやって来たのである。
水仙の大きな花束を抱えて 太田和さん、尾形さん、佐藤さん、宮内さん、川崎さんの五人のおじさんが車から降りてきた。
800年前、500年前、安房へ渡っていった三浦一族の人々か。

皆で新井城跡を歩いた。
冷たい風に吹かれて 青く澄み切った荒井浜海岸に立つ。
三浦道寸の供養塔を囲む。海の音を聞きながら私は500年前の夏の日の道寸と新井城の落城の話をした。

それから 私達は道種院の話をした。
荒れた無住の三浦一族の寺 道種院を見つけて心痛めた二年前。
寺の須弥壇の下から正木公の馬の鞍や元禄時代の鰐口を見つけた一年前の衝撃の日。その時、私はある人に言われたのである。
「あなたは封印を解いた。このままではすまないよ。これからこの寺は変わるよ。どんどん良くなるよ、道種院に人が集まってきれいになるよ。見ててご覧。」

私はその意味が分からなかった。
無住の道種院はお金が無かったし、相変わらず梵鐘を無くした鐘楼は大きく傾いて、塀は崩れかけ、寺の軒下は破れて、華の曼荼羅の天井はハクビシンかアライグマの尿の染みの数を増やしていたから。
打つ手はあるのか?寺でコンサートを開いてお金を集めたらどうだろうかとムトウ君は言った。しかしそんなこと出来るだろうか。何よりも私は道種院の部外者である。
当たるような気がする そう言ってニイムラさんは道種院のために10枚の宝くじを買ったが全部外れた。

昨年の暮れ東北の工事を終えた宮大工のムトウ君が山梨に帰る途中私の家に寄ってくれた。
道種院に寄ってみたら杉の小道の道幅が広くなっていたんですよ。あ、これでクレーンが境内に入れるから鐘楼を直す工事が出来る!ヤッター!って俺思ったんです そう言って彼は笑った。
鐘楼を修理するお金は道種院には無いのよ。第一 梵鐘も無いのよ?と私も笑って、でも誰が何のために道を広げたのかなぁ と二人で首を傾げた。

その訳を道種院の皆はこう言った。
これから人が大勢道種院に来るのです。だからマイクロバスが境内に入れるように道を広げたんだ、重機を使って私が と尾形さんが言った。
マイクロバス?どうして人が道種院に来るのですか?
アダチさん、道種院がきれいになってから見てないでしょ。きれいになったよ。皆は嬉しそうにくすくす笑った。
これから道種院を花の寺にするのさ!
皆で花の木を植えている。
参道の階段の両側にダーッとつつじを植える!もう「千本つつじの寺」という看板を私が作ったんだ まだ二百本しか植えてないけれどこれから千本になる。

蠟梅も五本寄付された。
そして桜で埋めるのだよ。河津桜、ソメイヨシノ、ボタン桜....桜が次々と咲いて三月から五月まで桜で埋まる。桜が咲いたら真っ赤な毛氈を敷いて茶会をやる。琴の演奏付でね。檀家は500円。その他は千円だ。我々は年を取った。だから急がねばならない。
やっぱ千円取るってぇのは高すぎないかよ?おじさん達は嬉しそうにがやがやした。

道種院が花で埋まる.....そういうことだったのか。
淡い桜の花に包まれて 花びらが雪のように散る....
春のうららに濃淡の桜の花に埋まった寺が目に浮かぶ。
私も桜を植えて良いですか?前から道種院に桜の木を植えたかった...本当よ。
喜んで!あんたは奇特な人だ!
どの桜にしようかな?私はこの桜が好きなのですけれど、とポケットからハンカチを出した。その日の朝ポケットに入れたのは私の好きな桜の花のハンカチだった。
ハンカチを皆の前に広げた。
これはボタンだ!関山というボタン桜だよ。良い桜だ。最後に咲くのだよ。

私は関山を五本植えることにした。
河津桜が咲いて、ソメイヨシノが咲いて、皆を見届けるように最後に私が咲いて そして散る。
五人のおじさんは夕日で薔薇色に染まったフェリーでカモメ達を引き連れてに安房へ帰って行った。

翌日この不思議な話をクワナさんの奥さんに話した。
道種院に桜の木を植えるの?良いことするわねぇ!木は生命力を与えてくれるのよ、あなた元気になって長生きするわよ 本当よ。
あ、私も娘が丈夫じゃないから、元気になるように娘のために二本桜の木を植えるわ、そう言ってお財布から3000円を私に「お願いね」と言って渡したのである。
来月私はクワナさんの娘さんの分と 雪国で病と闘っているクミコさんの分と合わせて9本の桜 関山を植えに行くことにした。
その頃は道種院の里は梅の花が咲いていると思う。
# by 1kosuzume1 | 2012-01-19 17:08 | 地球という星の上で | Trackback | Comments(0)

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