さぁ!いよいよ世界遺産になったチンクエテッレへ行く。
チンクエテッレはチンクエ(五つ)テッレ(村)つまり五つの村と言う意味。
ジェノバの下の方、切り立った山が海に入ったこの険しい海岸線に五つの小さな村が崖にへばりつくように並んでいる。
リオマッジョーレ
マナローラ
コルニーリア
ベルナッツァ
モンテロッソアルマーレ
チンクエテッレを巡る船の周遊券を朝八時半に港で購入し船に乗り込む。
一日乗り放題で、料金は一人30ユーロだった。
船が海に出てからその海の青鮮やかなトルコブルーに目を吸い込まれた。
やがて切り立った崖に張り付くように色とりどりの家が重なるように建つ小さな村が見えてきた。
切り立った丘は荒れてかろうじてブドウ畑とオリーブ畑が少し見えるだけ。
厳しい生活が何千年何百年も続いたであろう鄙びた気配がこの五つの村に染み込んでいる。
その昔交通手段は船だけに限られたこのひなびた村々には独特の文化が生まれたという。
このチンクエテッレが世界遺産に登録されてから、世界中から人が押し寄せるようになったのである。私も以前、NHKの番組でこの村を知ってからチンクエテッレという魅力的な響きが忘れられなかった。
思った通り凄い人だった。わんさかわんさかと船から人が吐き出され、人々は村へと登る。村を結ぶ鉄道駅からけたたましく電車が止まる度に、何百人単位で駅から人が流れ落ちてくる。小さな村は様々な国の人々でごった返している。
愛らしい村も良かったが、何よりも椅子に座って行きかう人々を見ているのが最高に面白かった。